鶏ハツを家で焼いたら、赤い汁が出てきた。
また、鶏ハツの中に血の塊があると、「これって生焼け?食べて大丈夫?」と迷ってしまいます。
この記事では、鶏ハツの赤みや血の塊の正体・生焼けの見分け方・食べてしまったときの対処法・下処理の方法と焼き方のコツをまとめてお伝えします。
鶏ハツは火が通っているかの確認のコツをつかめば調理は簡単で美味しいですよ。

ひとことでいうと・・・
確認するポイントは「肉汁の色」と「色の変化」。
鶏ハツを焼いたら赤い!これって生焼け?

フライパンで焼いていると、色がだんだんと灰色に変わっていく。 「あ、焼けてきた」と思っても、赤い汁が出てくることがあります。
焼けたと思って火を止めて少しそのままにしておいたとき、ハツのまわりに赤い汁がでてきたのには言葉もありませんでした。
また、鶏ハツを十分に焼いたはずなのに赤い部分を見つけたときにはどうなっているのか困ってしまいます。
「外側は焼けているのに、これ本当に中まで火が通っている?」
この不安、私もよく感じます。
でも、鶏ハツはいい塩梅に焼けているときが一番美味しいので、焼きすぎにはしたいくないんですよね。
そんな美味しい鶏ハツが赤くなる原因は大きく2つ。
① 生焼けによる赤み
中心部の温度が足りておらず、本当に生の状態が残っている場合です。
この状態で食べると食中毒のリスクがあります。
② ミオグロビンや血液成分による赤み
鶏ハツは心臓なので、血液を豊富に含む部位です。
筋肉中に含まれる「ミオグロビン」という赤い色素タンパク質や、血液成分が残ることで、十分に加熱されていても赤みが残ることがあります。
ミオグロビンは温度が80℃まで上がれば褐色に変色しますが、それ以下の温度では変色しにくく、赤みが残る場合があります。
しかし、鶏肉は温度を80℃まで上げずに加熱しても大丈夫なのでです。
つまり、赤い=生焼けとは限らない。
ただし、見た目だけでは判断しにくいのが鶏ハツの難しいところ。
だからこそ、正しい見分け方を知っておくことが大切です。
鶏ハツの生焼けの正しい見分け方
見分け方① 鶏ハツの肉汁の色で確認する【最も確実】

これが一番信頼できる方法です。
竹串や楊枝をハツの一番厚い部分に刺してみてください。
出てくる肉汁が澄んだ透明な汁がにじんでくるなら中まで火が通っています。
ピンクや赤みがかった肉汁が出てきたら、まだ生焼けのサイン。
私はフライパンで焼くとき、最後に1個だけ串を刺して確認するようにしています。 これだけで生焼けの不安がかなり軽減されます。
ただし、鶏ハツが焼けていて火が通っているにもかかわらず、赤い澄んだ汁が出てくる場合があります。
この場合は、「ミオグロビン」という赤い色素タンパク質が透明な肉汁に混ざった可能性があります。
どう考えてもこの鶏ハツは焼けているはずなのにという場合は、肉汁ではなく色や弾力など、他の方法で確認してください。
見分け方② 鶏ハツの色の変化で確認する

生の鶏ハツは鮮やかな赤色をしています。 加熱が進むにつれて、表面から灰色から茶褐色に変化していきます。
外側全体が灰色がかってきたら、おおよそ火が通っているサイン。
まだ鮮やかな赤みが残っている部分があれば、加熱が足りていない可能性があります。
また、鶏ハツはそのままの丸っこいのではなく、切り開いているなら肉の厚みは薄いので火が通るのが早い。
鶏ハツの表面が赤色ではなく灰色や茶褐色で、十分な焼き時間があれば火が通っていると判断できます。
見分け方③ 1個カットして断面を確認する

どうしても判断に迷う場合は、1個だけカットして断面を見るのが確実です。
断面が全体的に白から灰色に変わっていれば、火が通っています。
まだ赤い部分や半透明の部分が残っていたら、再加熱が必要です。
なお、赤っぽい部分があった場合も、その部分が生肉のようではなく、ぷりっと弾力があり生肉のようでなければ火が通っています。
といっても、鶏ハツは筋肉っぽいので鶏むね肉などと比べると、生肉っぽいかそうでないかは分かりにくいと思います。
弾力があって肉がまったりでなく繊維っぽいなら火が通っています。
私のように鶏ハツが大好きなら、実際に生の鶏ハツをみて、生の肉の見た目や弾力を知っておくと気軽に食べられるのでおすすめです。
見分け方④ 爪楊枝を刺して温度を感じる
爪楊枝をハツの中心に10秒ほど刺してから引き抜き、手の甲に当ててみてください。
お風呂のお湯より明らかに熱いと感じれば、中まで火が通っています。
冷たかったり、ぬるい程度なら加熱が足りていません。
ただし、鶏ハツを開いて焼く場合は厚みが薄いのですぐに冷めてしまいます。
この方法で生焼けかどうかを見分けるなら、調理中か、焼いてすぐに確認してください。
鶏ハツの生焼けの見分け方まとめ
| 確認方法 | 生焼けのサイン | 火が通っているサイン |
|---|---|---|
| 肉汁の色 | ピンク・赤みがある | 透明 |
| 外側の色 | 鮮やかな赤みが残る | 全体が灰色から茶褐色 |
| 断面の色 | 赤い・半透明が残る | 全体が白から灰色 |
| 爪楊枝の温度 | 冷たい・ぬるい | 明らかに熱い |
これらはよく知られる分かりやすい見分け方ですが、「ミオグロビン」という赤い色素タンパク質の影響で例外があります。
鶏ハツに赤い部分があったり、赤い汁があって生焼けが心配なときは、断面の見た目を確認します。もし、不安に感じるときは食べないことがおすすめです。
鶏ハツに「血の塊」がある!これって何?取るべき?

鶏ハツを開いてみると、中に黒っぽい血の塊が入っていることがあります。 はじめて見たとき、「え、これって大丈夫?」とびっくりしますよね。
これは正常なものです。
ハツは心臓なので、中に血が溜まっていることが多いわけです。 心臓という部位の構造上、避けられないものです。
血の塊は取るべき?そのままでも大丈夫?
鶏ハツを開くと、あちこちに赤黒っぽい血の塊があります。
この赤黒っぽい血の塊は血合いで毒ではないので、気にしないのなら取らなくても問題ありません。
実際、鶏ハツをそのまま焼いて食べていた時は、知らずに血の塊を食べていたはずですが、特になにもありませんでした。
このように、火を通すと気になりませんが、気になる方は取ってください。
鶏ハツそのままをつまんで押すと出てきたり、切り開いたら血の塊が見えるので手で簡単に取れます。
ただし、取り除かずにそのまま調理すると、血の味というか雑味?があって料理の風味が落ちることがあります。
私も最初は気にせずそのまま焼いて食べていました。
でも、鶏ハツの血の塊を取って料理するようになると、以前はほんのりとした苦みのような雑味が残っていたように思います。
今は、鶏ハツは開いて血の塊を水で洗い流し、血管に残る部分も押し出して抜いてから調理するようにしました。
取り除くことで、ハツ本来のコリっとした旨味がよりすっきり感じられるようになります。
鶏ハツの血の塊を取り除くのはひと手間ですが、その価値は十分あるのでおすすめです。
鶏ハツの血の塊の取り方

① ハツの上部を切り落とす。 心臓の血管が見えます。
② 血管を開く形で、ハツを縦半分に切り開く。
③ 中に血の塊が見えたら、流水で洗い流す。
手でつまんで取り除くか、水中で押し出すようにすると簡単に取れます。
④ 白い脂肪(ハツ元)がついている場合は分けておく。
ハツ元は希少部位です。絶対に捨てないでください。
洗いすぎると旨味や栄養分が逃げてしまいます。 水洗いは手早く、必要最小限にとどめましょう。
「ハツ元」って何?捨てないで!

鶏ハツを下処理していると、白い脂肪の塊がついている場合があります。
これが「ハツ元」です。
ハツ元は、心臓の付け根にある脂肪の部分。 焼き鳥屋では別メニューとして提供されることもある、実はかなり希少な部位です。
ハツ元ポン酢という、ハツ元だけの料理を初めて食べたときは、この部分だけでも一品の料理になることにびっくりしました。
ハツ元はこってりとした脂の旨味があります。
焼き鳥屋さんでもオーダーするならタレがおすすめで、より濃い味の料理に合う部位です。
下処理のときに間違って捨ててしまわず食べてしまいましょう。
ちなみに、私は、ハツ元を切り離さず、ハツと一緒に料理して美味しく食べています。
「丸のまま」焼いた鶏ハツ、火が通っているかわからない問題

私が焼き鳥屋さんで気づいたことがあります。 ハツって、丸のまま串に刺されて出てくることがあるんですよね。
「え、丸のまま食べていいの?」と思いつつ食べてみたらおいしかった。
でも、あの丸のままの状態で家で調理したら、火の通りの判断がもっと難しくなるのでは?と考えてしまいました。
開いた(薄くした)場合と、丸のまま焼いた場合では、火の通り方がまるで違います。
開いて薄くした場合は、厚みが薄くなるので比較的短時間で中心部まで熱が届きます。 生焼けになる心配は少なめです。
一方、丸のまま焼く場合は中心部までの距離が長くなります。
外側が焼けていても、中心部はまだ生の状態が残りやすい。 これが丸のままハツの難しいポイントです。
鶏ハツが生焼けになる原因

原因① 強火で短時間だけ焼いた
強火だと外側だけが焦げて、中心部に熱が届かないまま終わってしまいます。 特に丸のままのハツはこのパターンになりやすいです。
原因② 厚みのある部分への加熱が足りなかった
開いた場合でも、折り重なっていたり厚みが出ているとムラが出やすくなります。
原因③ 冷えたままフライパンに入れた
冷蔵庫から出してすぐ調理すると、中心部が冷たい状態のまま焼き始めることになります。 調理の10分から15分前に冷蔵庫から出して、常温に近づけておくと火が通りやすくなります。
鶏ハツの生焼けにならない焼き方のコツ

フライパンで焼く場合
コツ① 弱火から中火でじっくり焼く
強火厳禁。 外側が焦げる前に中まで熱を届けるため、弱火から中火でゆっくり焼き上げます。
コツ② フタをして蒸し焼きにする
フライパンにフタをして蒸気を閉じ込めると、中心部まで均一に熱が届きます。 丸のままのハツには特に有効な方法です。
コツ③ 下処理で開いておく
縦半分に切り開いておくだけで、厚みが半分以下になり火の通りが格段に早くなります。 開いてから焼くのが、家庭で生焼けを防ぐ一番シンプルな方法です。
コツ④ 調理前に常温に戻す
冷蔵庫から出して10から15分ほど置いてから焼き始めると、中心部への熱の伝わりがよくなります。
加熱の目安温度と時間
鶏肉の安全な加熱基準は「中心温度75℃で1分以上」です。 家庭では温度計がない場合がほとんどなので、次の目安を参考にしてください。
- 開いたハツ(薄め):中火でフライパン両面各1分から2分
- 丸のままのハツ:弱火から中火でフタをして全体4分から6分
時間はあくまで目安。 最後は必ず肉汁の色か断面の色で確認してください。
生焼けの鶏ハツを食べてしまったら

「食べた後に気づいた……」 まず落ち着いてください。
鶏の内臓肉には、カンピロバクターやサルモネラ菌が付着している可能性があります。
カンピロバクターは、ニワトリやウシ、ブタ等の家きん・家畜類の腸管内に生息しています。
加熱していなかったり、加熱が不十分な食肉(特に鶏肉)やレバー等の臓器を食べることにより人に感染します。
少ない菌量(数百個程度)でも発症する可能性があり、「新鮮だから大丈夫」は通用しません。
食べてから1日から7日後に腹痛、発熱、吐き気など風邪と間違いやすい症状がでます。
食べてから数日後に体調が悪くなったら、鶏ハツを食べたことを思い出してみてください。
もし、症状が出た場合は、自己判断で我慢しないですぐに病院に向かいましょう。
焼き鳥屋の「ハツ刺し」「レア焼き」は大丈夫なの?

焼き鳥の専門店やちゃんとした鶏料理のお店では、ハツ刺しやレアのハツが提供されることがあります。
「お店が出しているから大丈夫なんだろう」 私もそう思って食べていたことがあります。
実際のところ、お店のメニューだからといって安全とは限りません。過去3年間のカンピロバクター食中毒原因施設の約9割は、鶏肉を提供している飲食店でした。
ただし、衛生管理が徹底されたお店では、独自の生食用基準をもとに仕入れや処理を行っている場合もあります。
信頼できるお店で、自分の体調と相談しながら楽しむ。 これが現実的な判断基準かなと思っています。
私は鳥刺しが大好きなので自宅では食べられないのでお気に入りのお店に食べに行きます。
その店では、鳥刺しなどの生肉の刺身やたたきは30分以内に必ず食べてくださいと、店側も時間をチェックするほどの徹底ぶりです。
しかも、体調がよくない場合は食べないようにとのこと。
それだけ、鶏ハツを含めて火が通っていない肉は注意が必要なものだというのを頭に置いておきたいですね。
鶏ハツを焼いたら赤い汁が出た!血の塊は?まとめ
鶏ハツの生焼けについて、ポイントをおさらいします。
- 赤い=生焼けとは限らない。ミオグロビンや血液成分で赤みが残ることがある
- 生焼けの見分け方は「肉汁の色」が一番確実。透明ならOK、赤みがあれば再加熱
- 血の塊は毒ではないが、取り除いた方が料理の雑味が減っておいしくなる
- 丸のままのハツは火の通りが遅い。弱火?中火でじっくり、フタをして蒸し焼きが基本
- 鶏の内臓肉はカンピロバクターのリスクあり。中心部まで75℃・1分以上の加熱が必須
- 生焼けを食べてしまったら7日間体調観察。症状が出たらすぐ病院へ。下痢止めはNG
鶏ハツは正しく下処理して、しっかり加熱すれば安全においしく楽しめる食材です。 あのコリッとした歯ごたえと濃厚な旨味は、家庭でも十分に再現できます。
焼き鳥屋に負けない鶏ハツ、ぜひ今日試してみてください!