毎日のように使う食器といえば、
ご飯茶碗とみそ汁のお椀。
お椀は毎日のように使って洗うので、
扱いによっては、
簡単にひび割れが出来てしまいます。
私も山中温泉で買った
山中塗の漆器のお椀に
ひびが入ったときはショックでした。
漆器のひび割れは、
プロに修理を頼むのが一番ですが、
お値段も張ります。
そこで、
仕上がりにこだわらないけど、
お椀を使い続けたい人向けに、
修理する方法をご紹介します。
お椀のひび割れを漆で止める
お椀にひび割れができたら、
金継ぎで修理するのがベスト。
金継ぎとは、
お椀のひび割れの部分を漆でくっつけ、
金粉で仕上げるというもの。
でも、少しのひび割れなら、
金継ぎしなくても、
漆でくっつけるだけなら、
簡単だし手間も少なくて済みます。
必要なものは、
漆と溶剤、筆。
はみ出したりと余分な漆は、
溶剤を使って
拭き取る必要があります。
そして、必ず手袋をすること。
漆は皮膚につくと
かぶれることがあります。
漆のかぶれは、とてもかゆくて、
大変なことになるので、
絶対に忘れないでくださいね。
作業を始める前に、
まず、お椀のひび割れ部分を
きれいに洗って乾かします。
もし、表面がギザギザなら、
あらかじめやすりでこすっておきます。
そして、
漆をお椀のひび割れ部分に
流し込みます。
で・す・が。
ひび割れが大きいと
漆だけでは
修理することができません。
漆は接着しますが、
隙間を埋めるものではないので。
その場合は、
漆と練った小麦粉を混ぜた麦漆や、
それに木粉を加えたパテを作って
隙間を埋める必要があります。
詳しい方法は、
「麦漆」で検索して
調べてみてください。
漆や麦漆を
ひび割れ部分に塗ったら、
あとは乾かします。
少し湿度の高い、
温かめの場所に置いておきます。
漆が乾いたら出来上がり。
漆は重ね塗りができます。
ひび割れが残っているようなら、
漆を重ね塗りしましょう。
お椀のひび割れには、
漆を使って修理をするのが
一般的です。
でも、メーカーに安全性は
保証されていませんが、
もう一つ方法があります。
お椀にひび割れが!木製の漆器を接着して修理する初心者向けの方法
お椀のひび割れを接着剤で止める
邪道な方法ですが、
お椀のひび割れを
瞬間接着剤で止めます。
ただし、接着剤は、
シアノアクリレートの
瞬間接着剤を使います。
瞬間接着剤は、
食べ物が触れる部分に使うことは、
メーカーは保証していません。
だから、使うかどうかは、
自己責任で決めてくださいね。
安全だと証明するのに
膨大な手間がかかるので、
メーカーが保証することは
ないでしょう。
この瞬間接着剤は、
木製のお椀に塗ると、
木に接着剤が染み込んでいきます。
だから、陶器のときのように、
接着した部分が欠けにくいので、
問題は起きにくいと思います。
また、医療やサンゴなどにも
使われているので、
比較的安全なのではないかと思います。
シアノアクリレートの瞬間接着剤は、
乾燥するまでは、
においで分かるように
成分が空気中を漂うので、
これに関しては注意が必要です。
接着剤を使う方法を紹介しましたが、
素人考えの安全かも・・なので、
おすすめはできません。
また、お椀を修理して
長期的に使用することを考えるなら、
漆を使ったほうがいいですね。
もちろん、一番いいのは、
金継ぎすることです。
お椀にひび割れが!木製の漆器を接着して修理する初心者向けの方法
お椀のひび割れを修理する漆はどこで販売
漆は身近な素材ではないので、
どこでも販売されているわけでは
ありません。
ネットショップで購入するのが
手っ取り早いですね。
実店舗なら、
東急ハンズでしょうか。
手芸や工芸材料が販売されている
専門店にいって購入しましょう。
漆を扱うのが初めてで、
実店舗に買いに行くなら、
使い方を店員さんに聞いてみるのも
おすすめです。
お店によっては、
くわしい店員さんがいたりするので。
お椀にひび割れが!木製の漆器を接着して修理する初心者向けの方法
まとめ
お椀にできたひび割れを
修理する方法をご紹介しました。
漆が接着剤の役割をするというのは、
知る人ぞ知る知識ですね。
私もこれを知るまでは、
漆はお椀の表面のコーティング剤
のようなものとばかり考えていました。
自分で修理しようとすると、
知識が広がるので何だか楽しいですね。