冬が旬の牡蠣をシチューに入れると、独特の濃厚なダシが出てクセになる味に仕上がります。
でも牡蠣は煮すぎると縮んで固くなるので、入れるタイミングが肝心。
下ごしらえや作り置きのコツまで押さえれば、プリプリの牡蠣シチューが誰でも作れますよ。
今回は、シチューに牡蠣を入れるタイミングと美味しく仕上げるコツをご紹介します。

ひとことでいうと
牡蠣は牛乳を加えるタイミングで
シチューに牡蠣を入れるタイミング

ルーを使ってシチューを作るとき、基本の流れはこうなります。
- 肉・野菜を炒める
- 水を加えて煮込む
- ルーを溶かす
- 牛乳を加えて仕上げる
この流れではシチューの具材を入れるのは手順1になります。
しかし、牡蠣をシチューに入れるタイミングは、
手順4の牛乳を加えるとき。
牡蠣は煮込みすぎると身がどんどん小さくなり、固くなってジューシーさが失われてしまいます。
もちろん、牡蠣は小さくなっても、牡蠣のエキスはシチューに染み出すので味の点では問題ありません。
しかし、身が小さくなった牡蠣を見ると、哀愁漂う感じがして寂しくなってしまいます。
身が小さくなるのを防ぐためにも、牛乳を加えてから5分ほどで仕上げましょう。
これこそが、牡蠣のプリプリ食感をキープする最大のコツ。
でも、牡蠣は火が十分に通っていないと心配になりますよね。
実は、シチューはとろみがあるので火を切ってからも余熱で温まり続けます。
牛乳を入れるタイミングで牡蠣を加えれば、余熱だけでも十分に火が通るのです。
もし、大ぶりの牡蠣を使う場合は、火を消す前に牡蠣の身がしっかり煮えているか確認すると安心ですね。
シチューに使う牡蠣は生食用と加熱用どっち?

スーパーで牡蠣を買おうとすると、「生食用」と「加熱用」の2種類が並んでいますよね。
シチューに使うなら、どちらの牡蠣を選べばいいのでしょうか。
答えは
加熱用がおすすめ。
理由は、加熱用の方が旨みが濃くて価格もリーズナブルだからです。
シチューはたっぷりの熱でしっかり火が入る料理なので、牡蠣は加熱用で十分安全に食べられます。
そもそも、牡蠣の生食用と加熱用の違いは、鮮度ではありません。
牡蠣を養殖する海域の水質基準を満たしているかどうかの違いなのです。
つまり、加熱用の牡蠣が古くて鮮度が低いわけではなく、シチューのようにしっかり加熱する料理では加熱用の牡蠣が向いているのです。
ただし、加熱用の牡蠣は生では食べないこと。 シチューのようにしっかり火を通す料理にだけ使いましょう。
生食用の牡蠣はシチューに使えない?
もちろん生食用の牡蠣もシチューに使えます。
「生食用しか手に入らなかった」「生食用が余ったから使いたい」という場合は問題ありません。
ただ、生食用は加熱用より価格が高い割に、加熱するとせっかくの風味が飛びやすいもの。
シチューに使うにはもったいない面もあります。
牡蠣を生で楽しみたいなら生食用を、加熱料理に使うなら加熱用を選ぶのが賢い使い分けですよ。
シチューに入れる牡蠣の下ごしらえ

牡蠣をシチューに入れるとき、美味しく仕上げるためには牡蠣の下ごしらえをきちんと行うこと。
これにより牡蠣特有の臭みが大幅に抑えられて旨味を満喫できるのです。
このように必須の牡蠣の下ごしらえですが、牡蠣をどの方法でシチューに入れる場合でも、まず必ずやるべきことがあります。
それが・・・
牡蠣を洗うことです。
シチューに入れる牡蠣を片栗粉でもみ洗いする

一見きれいな牡蠣でも、表面には汚れや臭みのもとがついています。
シチューに使う牡蠣はまずきっちりと洗うために片栗粉を使います。
- 牡蠣をざるにあげてからボウルに入れ、片栗粉を振りかける
- 牡蠣を1つ手に持ち、片栗粉で全体をやさしくもみもみする
- 牡蠣のひだの部分は1枚ずつ隅々まで丁寧に
- 片栗粉だらけになった牡蠣を流水できれいに洗い流す
- キッチンペーパーで水分をしっかり拭き取る
片栗粉がない場合は小麦粉でも代用できます。 この下ごしらえだけで、牡蠣の臭みがずいぶん和らぎますよ。
牡蠣を牛乳に浸けて臭みをさらに抑える
牡蠣の臭みが特に気になる場合は、もみ洗いの後に牛乳に10〜15分浸ける方法もおすすめです。
牛乳の成分が臭みを吸着してくれるので、よりマイルドな仕上がりになります。
牡蠣を牛乳に浸けた後はキッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ってから使うこと。
クリームシチューのような牛乳を使う料理には特に相性がよい方法です。
牡蠣に酒を振って臭みを飛ばす
牡蠣のもみ洗いの後、酒(または白ワイン)を少量振りかけて5分ほど置く方法も効果的。
アルコールとともに牡蠣の臭みが飛びます。
牡蠣の旨味がシチューと調和することで、シチューの風味がぐっとよくなります。
シチューには牡蠣をソテーしてから入れる方法

牡蠣をシチューに入れる方法は、生のまま入れるだけではありません。
先に牡蠣をバターソテーしてから加える方法もあるのです。
牡蠣のバターソテーすることはむしろおすすめな場面も多いのです。
牡蠣をバターソテーにするメリット
- 表面を焼き固めることで旨みが閉じ込められる
- 香ばしさがプラスされてシチューの風味がアップする
- 煮込まないので縮みにくく、プリプリ食感をキープしやすい
- シチューが牡蠣臭くなりにくい
牡蠣のバターソテーの方法
- 下ごしらえした牡蠣の水気をキッチンペーパーで取る
- 好みで塩こしょうをふり、小麦粉を全体にまぶす
- フライパンにバターを熱し、牡蠣を軽くソテーする
- 両面に焼き色がついたら取り出す(両面合わせて2〜3分が目安)
この牡蠣をシチューに入れるタイミングは、お皿に盛り付けるときです。
完成したシチューをお皿によそってから、バターソテーした牡蠣をのせるだけ。
鍋の中に入れないので、作り置きにも最適な方法です。
シチューの牡蠣が縮んで固くなったときの対処法

「入れるタイミングを間違えて牡蠣が縮んでしまった!」という場合でも、シチュー自体は美味しく食べられます。
牡蠣のエキスがスープに溶け出しているので、シチュー全体の旨みはしっかり出ています。
固くなってしまった牡蠣は食感こそ残念ですが、次の食べ方で少し挽回できます。
- 細かく刻んでシチューに混ぜる:食感が気にならなくなり、旨みが全体に馴染む
- 翌日に使う:牡蠣の旨みがシチューに染み出て、スープとして楽しむ
- 次回はソテーにする:固くなってしまった反省を活かして、次はバターソテーで別盛りに
シチューに冷凍牡蠣・むき牡蠣を使う場合は?

スーパーで手軽に手に入る冷凍牡蠣やむき牡蠣も、シチューに大活躍します。
冷凍牡蠣の解凍方法
冷凍牡蠣は解凍方法によって食感が大きく変わります。 おすすめは塩水解凍です。
水500mlに対して塩小さじ1を溶かした塩水に浸けて、冷蔵庫で30分〜1時間かけてゆっくり解凍します。
真水やお湯での解凍は旨みが抜けてパサつきやすくなるので避けましょう。
解凍後は片栗粉でもみ洗いして水気を拭き取り、通常の牡蠣と同じように使えます。
シチューに入れるタイミングも、生牡蠣と同じく牛乳を加えるときです。
ボイル済み牡蠣(加熱済み)を使う場合
すでに火が通っているボイル牡蠣は、シチューが完成した後に加えます。
加熱時間は牡蠣を温める程度(1分以内)にとどめましょう。
ボイルした牡蠣はすでに火が通った状態なので、シチューの中とはいえ長く加熱するとゴムのように固くなってしまいます。
牡蠣入りシチューの作り置きはできる?

牡蠣入りシチューを作り置きしたい場合は、牡蠣をシチューに入れたまま保存しないのが大原則です。
牡蠣は煮れば煮るほど縮んで固くなるので、再加熱のたびに牡蠣のプリプリ感は激減してしまいます。
シチューの作り置きのおすすめの方法
方法①:シチューと牡蠣を別々に保存する
牡蠣なしでシチューを作り置きしておき、食べるときにバターソテーした牡蠣を別途用意して合わせます。
これが一番美味しく食べられる方法です。
方法②:食べる分だけ牡蠣を入れる
大きな鍋でシチューを作り置きしておき、食べる分を小鍋に移してから牡蠣を加えて仕上げます。
毎回プリプリの牡蠣が楽しめて、翌日以降も美味しく食べられます。
牡蠣シチューに合う具材

牡蠣の旨味たっぷりのシチューは、独特の味と旨味があります。
そんな、牡蠣の旨みを最大限に活かすには、一緒に入れる具材選びも大切です。
牡蠣の旨味を邪魔せず相乗効果で美味しさがアップする具材を選びたいですね。
ブロッコリー
牡蠣シチューの定番の組み合わせ。緑色が映えて見た目も豪華になります。
ほうれん草
シチューの仕上げに加えると彩りが美しく、牡蠣の旨みとよく合います。
しめじ・マッシュルーム
きのこの旨みが牡蠣の旨みと重なって、スープの深みが増します。
じゃがいも・にんじん・玉ねぎ
クリームシチューの基本野菜は牡蠣とも相性抜群で、バランスのよい仕上がりになります。
シチューに牡蠣を入れるタイミング!まとめ
シチューに牡蠣を入れるときのポイントをおさらいしましょう。
- 入れるタイミングは牛乳を加えるとき、5分以内に仕上げる
- 牡蠣が縮む・固くなる原因は加熱しすぎ。余熱を上手に活用する
- 下ごしらえは片栗粉でもみ洗いが基本。臭みが気になるなら牛乳漬けや酒をプラス
- ソテーしてから入れる方法はプリプリ食感をキープしやすく作り置きにも最適
- 冷凍牡蠣は塩水で解凍してから同じように使える
- 作り置きするなら牡蠣は別に保存し、食べるときに合わせる
牡蠣は煮込み料理のシチューとは一見相性が悪そうに見えます。
しかし、牡蠣はシチューに入れるタイミングと下ごしらえさえ押さえれば、濃厚な旨みとプリプリの食感を両立させることができます。
生ガキは鮮度が命だし、カキフライは揚げる手間もかかります。
その点、牡蠣シチューは火を通す安心感もあって、牡蠣好きにも生ガキが苦手な方にもおすすめの食べ方ですね。
